時間は、流れてなどいない。(8)

MF 時空の彼方 S6 時間は逆行するのか?


番組のタイトルが以前とは少し変わっていますが、「モーガン・フリーマンが語る宇宙」の再放送です。ケーブルテレビの番組は、古いものを何度も何度も放送しているので、いったい何年前の番組なのか分かりません。もしかすると10年も前の番組かもしれませんが、時間についての考えは、アインシュタインの時代から殆ど進歩が無いので古い番組でも時代遅れという事はないでしょう。

それはともかく、番組の中で紹介されていたある学者の実験ですが、未来の出来事が過去の出来事に影響を与えている、過去を変えているという話がありました。一般に考えられている順序と逆のことが起きているようだ、驚きだと言うわけです。

あれ?でもしかし、それは理屈どおりのようで理屈と合っていないような。その実験の解釈は、何かが間違っているのではないかと思いました。

This Quantum Theory Predicts That The Future Might Be Influencing The Past

【量子論】時間は過去にも向かって流れていたことが判明! 未来が現在に影響を与える「逆因果」とは!?   https://tocana.jp/2018/06/post_17271_entry.html

物理学者は、過去も未来も同時に時空に存在していると「理屈では」そう考えているはずです。だから時間の流れなど無い、幻想だと言う学者もいます。一方で、未来が過去に影響を与えているなどと言うのです。その未来も過去も既に時空に存在しているのなら影響も何もあるはすが無いではありませんか。それこそ時間の経過という事が無いのであれば何かが変わるなどあり得ない。

既に時空に存在している過去と未来の事象が相互作用して変化すると言うなら、そこにはこの宇宙の時間とは次元の異なる、超時間とでも言うべき時間が存在していることになるのではありませんか。
結局のところ、分かったような事を言う物理学者でも、時間のことは何も分かってはいないのだと思います。未来が過去を変えたのではなくて、その変わったという過去と未来が最初から存在していたと考えないと理屈に合わないはずです。それは素粒子の世界でも同じだと考えないといけないでしょう。

しかし、何が起きようが全ての事象が最初からそのように存在していたと考えるのなら、人間が思うような未来という時間は存在しないことになります。全てが既に存在していると言うことは、何かに記録されていると言うことで、それを人間の概念で言うと過去の事象ということになるでしょう。

つまり、時空には過去しか存在しないんですね。
では、未来はどこにあるのでしょうか。理屈では、未来はどこにも存在しません。時間の流れなど無い、幻想だと言うなら、全く当然ですが未来など無いのです。

しかし、それはやはり普通の人間の感覚とは相容れない、納得のいかない考えだと思います。理屈では時間など無いと言う物理学者が、未来がどうこうと言うのは、本人の時間を感じる感覚が その理屈を全然納得していないからでしょうね。

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